〒411-0821 静岡県三島市平田185-31
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関節リウマチという疾患学問は、内科の中でも比較的新設された部門だと思います。私が開業をする前まで、この静岡県東部地域には内科でリウマチ科を標榜する診療所が全く有りませんでした。リウマチ科を標榜していたのは整形外科のみでした。それ故に無床診療所でリウマチ科を標榜していた当院は整形外科を誤解を招きました。
なので、恐らくリウマチ科を内科医が標榜する意義を全く理解していない方ばかりだと思います。それ故に珍質問が多いので代表的な珍質問を解説します。
・・・どうして整形外科の「リウマチ科」に転院してはいけないのか・・・
大昔、関節リウマチの治療方法が痛み止めと、痛み止めに毛が生えた程度の効果しかない内服薬しかなかった時代、リウマチの治療は痛み止めの処方、ステロイドの処方と注射、効果が怪しい抗リウマチ薬しか有りませんでした。街の診療所でも手術をしていた時代でした。リハビリも出来るため、整形外科の多くが集客目的で「リウマチ科」を標榜する事が常習化しました。
しかし、1990年に免疫抑制剤のリウマトレックス(メトトレキサート)が日本でも薬価収載され、2003年に生物学的製剤の第一弾・レミケード(インフリキシマブ)が薬価収載されるようになりました。これらは免疫抑制効果があり、更にステロイドと併用する事で高い疾患活動性の抑制効果を得る事が出来ます。この辺りから免疫抑制剤の機序を把握するのに免疫学を理解している内科系医師が臨床現場に登場し活躍するようになりました。それが我々リウマチ科を標榜する内科医です。
1990年代にリウマトレックスは新聞沙汰にもなった、大きな薬剤による死亡トラブルを起こす事になります。理由は多くの市中の整形外科が投薬方法を間違えたり、定期的に採血を実施せず投薬したせいだと後世では伝聞されております。内科系医師が治療している患者さん達にはそのような事は起きなかったそうです。しかし、その傾向は現在も変わらず、市中のリウマチ科標榜しているけど専門医を持っていない整形外科の先生は、採血するにも何を採血していいか判らないから採血をしない、リウマトレックスもステロイドも生物学的製剤も使用方法がどこか不安気だったり、間違えていたりします。
もっというと、私たち内科系リウマチ専門医の目線でいうと、整形外科で国内最大派閥であり、整形外科系リウマチ専門医を多数輩出されているK大学医局の先生方も、かつて日本一のリウマチ外来と謳われたTJ医科大学附属リウマチ痛風センター(私の医局の事です)の整形外科の先生達をもってしても薬物療法の処方が上手と言い切れる人は半々と思われます。まして、静岡県東部地方の、専門医すら持っていない、医療法人化されていないから専門医を持っていなくて標榜出来る事をいい事に看板にリウマチ科を名乗っている整形外科の先生方の処方なんて・・・。
実際、当院が開業した頃、この地域には「リウマチ科」を整形外科と誤解している人しかいませんでした。実際の所、内科医の行うリウマチ科とは、関節リウマチや膠原病(SLEなど抗核抗体が陽性となる疾患や、血管炎症候群など全身性疾患)を薬物療法で治療をする専門医を差します。
リハビリをやりたい方達はリハビリ目的で市中の開業医の整形外科に通院する事は全く反対しません。どうぞお気に入りの整形外科さんで受けてください。しかし、私が知る限りこの地方で整形外科医でリウマチ専門医を有している先生はごくごく少数です。業界では整形外科専門医の1割程度しかリウマチ専門医を持っていないといわれています。
なので、この街で、整形外科に薬物療法も一緒にお願いしたいという申し出は全面的にお断りしております。その整形外科の師長さんが、「うちの先生もリウマチを診察出来ます。」とおっしゃったから、その整形外科に転医したい!!あんたと何が違うんだ、どうしてなんだ!!と大声を出す方が若干名おります。理由をはっきり言います。本人にはここまで言えなかった事をここで言います。
「その先生は専門医を持っていないし、薬物療法が上手く出来ない先生だからです。あなたの今のADLは私の薬物療法の匙加減の上に成立しているのです。担当医が変わったらまた転びますよ!!感染症で〇にますよ!!元の木阿弥で本当に良いのですか!!」
・・・↑の言い方は端的過ぎますが、実際東京の大学病院で言われているのは、「薬物療法は内科医の方が上手く、感染症のコントロールも上手い。」からです。全然違うのです。
まして、最近あった事ですが、敗血症を整形外科の先生を見落とされた患者さんがいらっしゃいました。当院は、内科系リウマチ専門医ですので、敗血症を見落とす事はまず御座いません(若い時から2次救急に慣れ親しんでおりますので)。肺炎症状以外でも、腹部症状の敗血症も随時診断し搬送、救命しておりますので、掛かりつけの方は安心して通院してください。高齢である方程、当院の様な診療所が必要だと思います。
勿論、私は整形外科なんてほとんど判りませんし、ギプスも巻けません。だから分業したほうが良いと思っております。
院長